【無線で学ぶF1週末英会話】2020年第9戦トスカーナGPです!
【無線で学ぶF1週末英会話】とは
レース以外でもF1を楽しんで、ついでにちょっとお勉強もしちゃおう!
というシリーズです!
\ 前戦イタリアGPの「無線で学ぶF1週末英会話」はこちら /
キミ・ライコネン「Who is at fault?」
無線芸でお馴染みライコネンの無線から。(2:41~)
出典 : A Chaotic Start, Alex Albon’s First Podium And The Best Team Radio | 2020 Tuscan Grand Prix
6周目のリスタート時、セーフティーカーがピットに戻りボッタスが後続車両のコントロールを行います。
しかし、隊列後方では前方で加速が始まったと勘違いし、前方の車に立て続けにクラッシュする玉突き事故が発生します。
一歩間違えれば最悪の結果にもなりえる危険なクラッシュに、ライコネンが苦言を呈します。
I don’t know who’s at fault but like, they should look what the other guy in the front does.
出典 :A Chaotic Start, Alex Albon’s First Podium And The Best Team Radio | 2020 Tuscan Grand Prix
「誰のせいか知らないけど、彼らは前にいるヤツが何をしてるのしっかり見たほうがいいよ。」
責任がある人「at fault」
「fault」単独では「ミス・失敗」という意味なので、「~ at fault」で「ミスを犯した~・~のせい」と解釈することが出来ます。
日常生活ではもちろんですが、ビジネスでもよく使う表現です。
例 : Leclerc crashed into me so I’m not at fault!
訳 : ルクレールが突っ込んできたんだから、俺のせいじゃないよ!
キミ・ライコネン「FOR WHAT?!?!」
続いてもライコネンから、チームに対する怒りの無線です。(4:42~)
出典 : A Chaotic Start, Alex Albon’s First Podium And The Best Team Radio | 2020 Tuscan Grand Prix
43周目にランス・ストロールがクラッシュしてセーフティーカーが再び導入されます。
ちょうど最終コーナーを抜けてホームストレートへ向かっていたライコネンは、ステアリングにセーフティーカーの表示を見た途端にステアリングを右に切ってピットへ入ります。
しかし、ギリギリでの判断となったためライコネンはピット入り口の白線を跨いでしまい、5秒追加のペナルティを受けることになります。
チームがそれをライコネンに伝えるとライコネンは次のように聞き返します。
For what?
出典 :A Chaotic Start, Alex Albon’s First Podium And The Best Team Radio | 2020 Tuscan Grand Prix
「何に対してだ?」
しっかり聞いていなかったのか、チームが誤ってもう一度5秒追加の旨を伝えるとライコネンは声を荒げます。
FOR WHAT?!?!
出典 :A Chaotic Start, Alex Albon’s First Podium And The Best Team Radio | 2020 Tuscan Grand Prix
「何に対してだ?!?!(大声)」
なぜ「For what?」
「For what?」は「なぜ・何のために」と訳すことが出来ますが、口語的で解釈の仕方はたくさんあるので注意しましょう。
主に相手の発言の意図が十分に理解できなかった時に使う表現です。
慣れないと使い方が分かりずらいですが、分かってしまえばとっても使いやすい表現なので覚えておきましょう。
例 : 「I watch F1 every weekend.」「For what?」
訳 : 「僕は毎週末F1を観るよ。」「なぜだ?(なんのために?)」
ルイス・ハミルトン「I appreciate you guys.」
トスカーナGP最後は、動画5:02~ハミルトンのレース後の無線から。
出典 : A Chaotic Start, Alex Albon’s First Podium And The Best Team Radio | 2020 Tuscan Grand Prix
セーフティーカー、赤旗など波乱のレースでしたが、堅実な走りで優勝したハミルトン。
レース後はチームに対して次のように感謝の気持ちを伝えます。
Damn guys! That was tough! Great, great job! Fantastic work everyone! I know it’s not easy running up and down the pitlane. But I appreciate you guys.
出典 :A Chaotic Start, Alex Albon’s First Podium And The Best Team Radio | 2020 Tuscan Grand Prix
「あぁ、みんな!大変だったね!素晴らしい、素晴らしい仕事だ!いい動きだったね!ピットレーンを行ったり来たり走り回るのは楽じゃなかったと思うよ。だけど君たちには感謝してるよ。」
Thank youだけが感謝の仕方じゃないよ「appreciate」
英語で感謝をするときは「Thank you」ということが多いと思いますが、実は別の表現もあります。
「I appreciate ~(物・事)」で「~に感謝する」となります。
ポイントは「appreciate」の後ろには通常、(人)ではなく(物・事)が続くこと。
でも、少し待ってください。
ハミルトンは無線で「I appreciate you guys」と(人)を続けていますよね?
実は「I appreciate you」というと「あなたの存在に感謝する」といったニュアンスで最上級の感謝になります。
日常生活ではめったに使われることはないようですが、本当に感謝を伝えたい場合は使ってみるといいかもしれません。
「appreciate」を使った感謝は「thank you」に比べるとだいぶフォーマルです。
したがって、主にビジネスシーンで使われることが多いでしょう。
普通は「I appreciate it」で「感謝します」と慣用句的に使われます。
例 : I appreciate the work from all the F1 stuffs which made it possible to hold 17 races in 2020.
訳 : 2020年17戦のレースを開催できるようにしてくれた全てのF1関係者の仕事ぶりに感謝します。