【無線で学ぶF1週末英会話】バーレーンGP「聞こえるかい…?」|2021 F1 開幕戦

f1_sokuhou_banner_normal
1_Bahrain_2021_eikaiwaSeason 2021
f1_tv_banner

いよいよ期待の2021シーズンが開幕!

今年2021年もコロナウイルスの影響によりカレンダーの大幅な改訂が余儀なくされましたが、シーズンは大きく出遅れることなく開幕されました!

やはりレッドブルが好調か?

プレシーズンテストでは多くの予想に反して不調なメルセデスに対し、淡々とラップを重ねるレッドブルに期待する声が高まっていました。

しかし、F1ファンならご存知の通り、メルセデスは三味線のプロです

今年もどうせ開幕したら本気出すんだろう、と誰もが思っていました。

しかし、予選でポールポジションを獲得したのはレッドブルのマックス・フェルスタッペン!

レース展開も終始フェルスタッペンに有利な状況、ハミルトンも素晴らしいバトルを見せてくれましたが、ペース的には明らかにレッドブルに分がありましたね。

それでも最後に勝ったのは…

残り4周を残したところで、圧倒的にタイヤにグリップが残っているフェルスタッペンがターン4でハミルトンを抜きにかかります。

無事オーバーテイクは成功したかのように見えましたが、レースコントロールはフェルスタッペンがコース外からハミルトンを抜いたとしてポジションを譲るように指示しました。

このあとは、ハミルトンが残り少ないタイヤのグリップを最大限に引き出す素晴らしい走りを見せてそのまま優勝、結果だけ見るといつもの順位となってしまいました。

やはり今年は期待の年!

結果こそいつも通りですが、レースは白熱のトップ争い!

ホンダも最終年とはいえ妥協せずにPUを開発していたようです。

角田もスタートこそ出遅れたものの、その後は世界中を驚かせるオーバーテイクを見せつけてくれました!

無線芸も披露して印象付けてくれましたね(笑)

やはり今年は期待の年間違いなしです!

F1 TVではこんな生無線も…
無線ライブラリではバーレーンGPの無線を全て和訳しています
Youtubeでご覧ください!

ニキータ・マゼピン「All over the ****** place」

動画0:57から始まるマゼピンの無線です。

mazepin_bahrain_radio

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

今年は新人コンビとなるミック・シューマッハーニキータ・マゼピンを起用したハース。

資金不足のため今季はほとんどマシンを開発していないとのことですが、やはり決して運転しやすそうには見えません。

プレシーズンテストでも頻繁にスピンしていたマゼピンは、シーズンが開幕してからも妙なスピンを繰り返していました。

普通ならスピンすることは少ないターン6でオーバーステアを出して回ってしまったマゼピンは無線で次のようにチームへ伝えます。

Yeah the balance is… all over the ******place.

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

「あぁ、バランスがね… めちゃくちゃだよ。」

「All over the place」が持つ2つの意味

至る所に、あちこちに

一般的に単語帳に載っているのはこちらの意味ですね。

「place(場所)」「over(上)」「all(たくさんのもの)」が散らばっている様子をイメージすると分かりやすいでしょう。

慣用句なのでイメージを掴んだら、このままセットで覚えてしまいましょう!

例 : Debris were all over the placeso I run over them by accident!
訳:デブリがあちこちにあったから間違って踏んじゃったよ!

混沌とした、安定しない、よく変わる

all over the place」には主に口語で使われるもう一つの用法があります。

せっかくなので辞書の意味を見ておきましょう。

(informal) not correct, regular, or well organized; changing a lot without reason

出典:Cambridge Dictionary

「あちこちにものが散らばっている」イメージから、「(物事が)カオスな状態、激しく移り変わる状態」を表します。

マゼピンの場合は、車が予測不可能な動きをして、バランスがカオスなためにこのような発言をしたのでしょう。

******(f*cking)の部分でさらに表現を誇張しています。

例:Last year’s Mercedes at Sakhir GP was all over the place.
訳:去年のサクヒールGPでのメルセデスは混乱してたね。

マックス・フェルスタッペン「I unplugged a cable by accident」

1:08から始まる予選Q2での一幕です。

verstappen_bahrain_radio

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

Can you hear me?

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

「聞こえるかい?」

とアルファロメオの誰かさんと同じ質問をチームに投げかけるフェルスタッペン(笑)

それにチームは次のように答えます。

I can now. Is there an issue?

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

「今は聞こえるよ。何か問題でもあったのかい?」

それまでチームはフェルスタッペンの無線が聞こえていなかったようですね。

もしレースで無線に問題が出れば、ドライバーとのコミュニケーションが取れずまともに戦うことは厳しいでしょう。

チームがそんな事態を懸念している様子ですがフェルスタッペンは…

Yeah I… I unplugged a cable by accident!

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

「うん… 間違ってケーブルを抜いちゃったよ!」

うっかり、偶然「by accident」

「accident」はご存じの通り「事故」、細かいニュアンスとしては「(意図せずに発生した)事故」です。

したがって、「by accident」を文末に付けることで、「わざとじゃなくて偶然起きた」「間違ってやってしまった」という意味を付与することが出来ます。

フェルスタッペンは何かの動作の拍子に無線のケーブルを抜いてしまったようですね。

今後レース中に同じことが起きなければいいですが…

例:Nigel Mansell pushed the kill-switch on the last lap by accident.
訳:ナイジェル・マンセルは最終ラップにうっかりキルスイッチを押してしまった。

「By accident」の対義語も一緒に!

ルイス・ハミルトン「We managed to do it」

4:10~ハミルトン勝利後のやりとり。

hamilton_bahrain_radio

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

ハミルトンの担当エンジニア、ピーター・ボニントンのメッセージから始まりますが、いつもの落ち着いた声ではなくてかなり興奮していますね!

GET IN THERE LEWIS! What a job mate, what a race. AMAZING!

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

「よくやった、ルイス!なんて走りだ、なんてレースなんだ。すごいよ!」

それに対し、フェルスタッペンとの激しいバトルを制したハミルトンがチームへ感謝の気持ちを伝えます。

ALRIGHT GUYS! WOOO!!! AMAZING JOB! I’m so grateful. Everyone back at the factory. You’re all working so hard, I know it’s… We’re not quick enough! But we managed to do it! That’s teamwork!

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

「よーし、みんな!ふぅ!!!素晴らしい仕事っぷりだよ!とても感謝してる。ファクトリーにいるみんなもね。みんな頑張ってくれたよ。僕たちが十分に速くないのは分かってるけどね!それでも何とか成し遂げたよ!これがチームワークだよ!」

なんとかして~する「managed to do」

「manage to do」「なんとかして〜をする」という意味を持つ慣用句になります。

フェルスタッペンと激しいバトルを繰り広げたハミルトンのこの発言からも、決して楽なレースではなかったことがよく分かります。

例:Albon managed to get a podium last year.
訳:去年アルボンはなんとかして表彰台を獲得した。

ランド・ノリス「They can be!」

今年も開幕戦から勢いを見せてくれたノリスの無線。(4:55~)

norris_bahrain_radio

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

Alright, nice job! Were the fireworks for me?

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

「よし、よくやったね!花火は僕のためにか?」

They can be!

出典:Silent Kimi, Max Unplugged And The Best Team Radio | 2021 Bahrain Grand Prix

「そうかもしれないね!」

“出来る”だけじゃない「can be」の意味とは?

学校では「can」「~できる」と学びますよね。

でも実は「can」の用法はそれだけではないんです。

以下に「can」が持つ5つの意味を示します。

  1. 能力
  2. 可能
  3. 許可
  4. 依頼
  5. 可能性

※詳細はこちらのページで詳しく解説されています。

“可能性”を意味する「can」

ノリスのエンジニアの発言での「can」は用法の最後に示した可能性を示すものになります。

訳としては「かもしれない」「あり得る」くらいのニュアンスでしょう。

ここでの「they」はノリスの前の発言での「fireworks(花火)」ですね。

さらに、実は文の最後の一部は省略されています。

エンジニアの発言を省略せずに書くと次のようになります。

「They can be (for you)!」

可能性を示す「can」も馴染みは少ないかもしれませんが、頻繁に使われる用法なので是非覚えておきましょう。

例:「Do you think some of the races will be canceled this year?」「It can happen.」
訳:「今年いくつかレースが中止になると思う?」「あり得るね。

【おまけ】ついでに覚える英単語

debris : デブリ、破片、がれき

unplug: プラグを抜く、栓を抜く

issue : 問題点、発布

grateful : 感謝して、ありがたく思って

firework : 花火

※詳しい用法は辞書をご参照ください

おすすめの記事はこちら